正常な子どもの脳を長期にわたって調べた体系的な研究は、過去にひとつもなかったのだ。
それには倫理的な理由があった。
障害がある子の脳をスキャンで調べるのであれば、「科学はそれを最も必要とする人を助ける」という大義名分が立つ。
だが政府のプロジェクトで、健康な子どもを強力なMRI装置にくりかえしかけるとなると、いくらやましい目的がなくても、論議を呼ぶことは必至だった。
とはいえMRIはX線装置とちがって、DNAを傷つける恐れのある電離放射線を使わない。
脳の水分に含まれる水素原子に電波を当てる。
MRI装置の内部は強力な磁場になっていて、なかに入るとまず脳の水素原子が整列する。
そこに電波をかけると原子が小刻みに動いて、またもとの位置に戻る。
このときに原子が出すエネルギーを測定するのである。
測定結果をコンピュータで処理すると、脳の大まかな構造が画像となって現われる。
Gに言わせれば、「成長している人間の脳の、きわめて正確な姿」ということになる。
Gによると、MRI装置にかかっても細胞の働きには影響がないという。
患者よりはるかに長時間磁場にいるMRI技術者を調査したところ、健康へのリスクは増えていないという結果が出た。
それでも、NIHの倫理調査委員会がこのプロジェクトを最終的に承認したのは、妊娠中もずっと仕事をしていた女性MRI技術者に、異常がまったく見られなかったという調査結果が出たからだ。
こうして1991年、NIHは正常な子どもを対象とした長期脳スキャン調査を開始した。
Gの言うとおり、「思春期神経科学に新しい時代を開いたのはMRIだった」のである。
H大学の現学長であるS・Hは、正常な脳を研究する機運が高まってきたとき、国立精神衛生研究所の所長を務めていた。
Hは、こうした研究はいつかは着手しなければならないものだったと語る。
その意味で、生体を傷つけないスキャン装置が進歩し、またコンピュータ処理技術が発達していろんな脳が比較可能になったいまは、絶好のタイミングだった。
「私たちは英雄気どりで、新しい発想が人類を前進させるなんて言うけど、新しいテクノロジーが貢献してくれることもあるんですよ」私がLに話を聞いたのは、このプロジェクトが始まったばかりのときだった。
「小児科医なら誰でも、腕や脚の発育曲線表をもっています。
われわれは脳の発達に関して、そういうグラフを作ろうとしているんです」「最終的には、脳の発達地図が完成します。
防音 工事に求められていることがどのようなものかを理解していることが重要と防音 工事関係者は分析している。
このような場合は、あえて防音工事のオーソドックスな事例や、防音工事の注意点を避けてみるのも1つの手段です。